「住まい」のコラム
思いがけない「負動産」相続
~空き家の相続と活用方法~
相続というと、多くの方が資産を受け取る良いイメージを抱くかもしれません。しかし、近年では「負の資産=負動産」と呼ばれる不動産の相続が問題となっています。特に、少子高齢化や地方の過疎化により、維持費がかかるだけの不動産が増加しており、相続すると予期せぬ負担を背負うことになります。
株式会社7ARC(セブンアーク)では、こうした相続問題に多くの方をサポートしてきました。本記事では、「負の資産」の定義や問題点、そして具体的な対処法について詳しくご紹介します。
「負動産」とは
「負動産」とは、所有することでコストがかさむ不動産を指します。具体的には、相続した物件が空き家となり、維持管理費や固定資産税が発生するケースが多いです。
例えば、地方にある実家が相続される場合、相続人が住む予定がないと、ただお金が出て行く一方になります。こうした不動産は、相続人間での所有者決定が難しく、経済的な負担となることが少なくありません。
負の資産を相続することで、思わぬトラブルやストレスが生じる可能性があるため、注意が必要です。
空家対策特別措置法による固定資産税への影響
2013年に施行された「空き家対策特別措置法」により、特定空き家として認定された物件は、従来の税制優遇が適用されず、固定資産税が増額されることになりました。以前は、200平方メートルまでの空き家に対して税額軽減がありましたが、特定空き家はその対象外です。
特定空き家とは、倒壊の危険がある建物や衛生上の問題がある物件を指します。
この法律の影響で、空き家を相続した場合、予想以上の税負担が発生することがあるため、事前に対策を考えることが重要です。
負動産の活用方法
負動産の処分が困難な場合、以下のような対応策があります。
1)リノベーションによる収益化
将来的に住む予定がない場合、空き家をリノベーションして賃貸物件として活用する方法があります。初期投資は必要ですが、長期的に賃貸収入を得られる可能性があれば、検討する価値があります。
2)空き家バンクの利用
自治体が運営する空き家バンクは、空き家情報を公開し、購入や賃借希望者とのマッチングを図るサービスです。空き家問題に取り組む自治体の増加に伴い、このようなサービスが広がっています。直接取引となりますが、空き家の新たな活用方法を見出す手段の一つです。
3)寄付の検討
売却が難しい場合、自治体や個人・法人への寄付を検討する方法もあります。ただし、個人への寄付は贈与税、法人への寄付は譲渡所得税が発生する可能性があるため、注意が必要です。
4)相続放棄という選択肢
最終手段として、プラスもマイナスも含めた全ての相続財産を放棄する「相続放棄」があります。
相続人としての地位を放棄するこの手続きは、他の相続人の同意なしに単独で申請できます。ただし、他の相続人への影響も大きいため、事前に相続人間で十分な話し合いをすることをお勧めします。
まとめ
少子高齢化が進む中、負動産を相続するケースは増加しています。
相続した不動産が空き家となると、維持管理費や固定資産税の負担が大きくなり、適切な処分方法が見つからずに悩む方も多くみられます。
株式会社7ARC(セブンアーク)では、こうした問題に対して専門的なアドバイスを提供しています。負の資産(=負動産)に関するお悩みを抱えている方は、ぜひ一度ご相談ください。適切な解決策を一緒に見つけていきましょう。
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